竹の子の会/竹の子ようちえん
竹の子の会/竹の子ようちえん

線量測定報告 第三回目

◇ 第3回目の報告 ◇

東日本大震災東京電力福島第一原発の事故から1年がたちましたが、放射能汚染の問題は、この先何十年何百年と向き合っていかなければならない問題です。そんな中にあって、幼い子どもたちを守り育てる私たちは、やみくもに不安をもつことなく、客観的事実に基づいて冷静な判断をすることを心に留めたいものです。今回は昨年5月・11月に続き、4月16日に計測した放射線量の測定結果を報告します。

2012年6月

測定方法

今回は前回使用した2種類の計測器(DOSERAE2,TERRA)に加えて、ロシア製のSOEKS(竹の子ようちえんの保護者の方からの寄付)の3器を使って測定しました。
DOSERAE2,TERRAはこれまで同様、地表に置いて。SOEKSは地表から30cm前後の高さ(SOEKSの取扱説明に基づく)です。尚、SOEKSは、この3種の中では、最も高めの値が出る傾向があるということです。

測定結果(最終ページ表及び地図参照)

測定値は、まず今まで使っていた2種の計測器でみると、前回と同じ16ポイントの平均値はほとんどの箇所で下回っていました。(今回は毎時0.07~0.11マイクロシーベルト。前回は毎時0.08~0.12マイクロシーベルトです。)しかし、記念館の精神科学研究所入口(最終ページの図⑩)の値は、前回の平均値が毎時0.12マイクロシーベルトだったのに対し、今回は毎時0.14マイクロシーベルトと16ポイントのうち唯一、前回を上回る値が測定されました。(新しい計測器のSOEKSの値も高めで、3器の平均値は毎時0.146マイクロシーベルトです。)この場所にホットスポット(放射性物質がたまりやすい場所)が形成されつつあるのか否かを判断することは今の段階ではできませんが、今後も注視してゆく必要のあるポイントです。また、今回はじめて使用したSOEKSは、高めの値が出るというこの計測器の特徴通り、全体に他の2種よりもやや高い値が出ました。特に梅林の池周辺(図①)の測定値は、毎時0.19マイクロシーベルトと前回・今回を通じ最大値です。他の2器の値は前回を下回っていることからみて、SOEKS器の特徴が著しく出ていると考えることもできます。しかし、図①のポイントは池の周辺で、放射性セシウムの集まりやすい条件がそろっている場所でもあり、この値を単に機器の特徴であると見すごすことはできないだろうと考えています。
前回使用したDOSERE2とTERRAにSOEKSを加えた3種の計測器の平均値は、高い値の出た図①と図⑩を除くと毎時0.08~0.11マイクロシーベルトで、高めの値が出やすいSOEKSを加えても前回よりも低い値でした。図①と⑩のポイントは、竹の子の会の子どもたちの活動の中心からはずっと遠いエリアですので、子どもたちの通常のお山での外遊びに影響を与えることはありません。ドロンコ遊びも草花を使ったままごともかけっこも大いに楽しみましょう。
けれどもプライベートに梅林や記念館のまわりで子どもを遊ばせる時には、図①と図⑩のポイントが要注意エリアであることを会員の皆さんにも是非知っておいていただきたいと思います。

安全基準値について

私たちが基準としている安全値は、前回もお話したとおり、以下の計算式で算出されたものです。つまり、国際放射線防護委員会(ICRP)の提唱する年間1000マイクロシーベルト(=1ミリシーベルト)以下を基準値とし、毎日24時間、365日浴びることを想定して算出しています。
年間1000マイクロシーベルト÷365日÷24時間=毎時0.114マイクロシーベルト
この安全基準値は、文部科学省が基準とする毎時0.23マイクロシーベルトと比べると、極めて厳しい基準であるということに気がつかれた方も多いと思います。文科省は1日のうち8時間だけ屋外ですごし、残り16時間は屋内ですごすことを前提としています。そこには、屋内の放射線量は屋外よりずっと低いという誤った認識があります。しかし、実際に計測器で屋内の放射線量を測ってみますと、屋外よりもわずかに低いだけでほとんど変わりがないのです。小さい子どもたちや妊婦のお母さんが集う竹の子の会では、特に想定される被曝量について最大の影響を顧慮して、安全値を設定すべきであると考えています。このような理由から竹の子の会独自の安全基準値を設けているのです。
さて、今回測定された図①図⑩を除く、毎時0.08~0.11マイクロシーベルトの値は、もちろん毎時0.114マイクロシーベルトの安全基準値を下回っています。この地域の自然放射線量毎時0.02~0.05マイクロシーベルト(日本地質学会公表)を差し引いた値となると、前回よりも安全基準値をずっと下回る数値です。けれども、図①と図⑩のポイントは、3器の平均値がそれぞれ毎時0.136と毎時0.146マイクロシーベルトとなり、自然放射線量を差し引いても、竹の子の会の安全基準値を上回ってしまいました。今回の測定数値が、即危険であるという判断に結びつくものではないですが、今後もこの2ポイントについては特に注意深く定期的な計測をしていく必要があることだけは確かめられたと思います。

低線量被曝に対する予防法と安全対策

非常に低い線量であっても、放射能を浴び続ける影響や食物から知らないうちに摂り込んでしまう放射能からいかに子どもを守ってやることができるのか?先回、2つの原則をお話しました。
 放射能を外から取り込まない。
 食物の産地や農法を選択する
 放射線量の高い場所(地域)には行かない
 放射能を内から排泄する食べ物を摂取する
 生きた「酵素」を含んだ食べ物を食べる
 味噌・醤油・酢・納豆・ぬか漬け・ヨーグルトなどの発酵食品がお薦めです。
詳しくは先回の報告文(活動場所の線量測定報告)をお読みください。

 

各ポイントごとの線量(16カ所)

単位(μSv/時)

¦→ 2012年4月16日(今回)計測 ←¦ 2011年11月29日計測
番号場所SOEKSDoseRAE2TERRADoseRAE2TERRA
(1) 梅林 池の周辺 0.19 0.09 0.13 0.09 0.14
(2) 梅林 手前の丘の落ち葉の中 0.12 0.06 0.09 0.08 0.13
(3) 梅林 手前の丘の落ち葉の中 0.14 0.06 0.11 0.08 0.13
(4) 大倉山記念公園 ホウの木広場 落ち葉の中 0.09 0.05 0.10 0.08 0.13
(5) 大倉山記念公園 ホウの木広場 植え込み下 0.13 0.07 0.10 0.07 0.11
(6) 大倉山記念公園 ホウの木広場 ホウの木の根元 0.10 0.07 0.11 0.06 0.11
(7) 大倉山記念公園 ホウの木広場 植え込みの下 0.15 0.07 0.11 0.07 0.11
(8) 記念館の雨樋の真下 0.10 0.08 0.12 0.10 0.14
(9) 記念館の植え込みの間 0.12 0.08 0.12 0.08 0.12
(10) 記念館の精神科学研究所入口の石畳 0.16 0.11 0.17 0.09 0.15
(11) 大倉山記念公園 松林広場ベンチ下 0.12 0.07 0.10 0.07 0.11
(12) 大倉山記念公園 竹林斜面落ち葉の中 0.09 0.07 0.10 0.07 0.12
(13) 大倉山記念公園 竹林斜面落ち葉の中 0.12 0.07 0.10 0.07 0.11
(14) 大倉山記念公園 いちょうの木の根元 0.10 0.07 0.10 0.07 0.13
(15) 大倉山記念公園 松林中央 0.12 0.06 0.11 0.07 0.13
(16) 大倉山記念公園 松林わきの草木の茂み 0.12 0.06 0.11 0.07 0.12

 

大倉山記念公園測定ポイント

大倉山記念公園測定ポイント